紀伊民報
「国策遂行、強制の恐れ」 和歌山大教授ら安保法案反対の会結成
(2015年8月17日更新)

 和歌山大学の教職員や学生有志が、国会で審議中の安全保障関連法案の廃案を求める有志の会を結成した。戦争が可能な国になれば、国策遂行のための研究や教育が強制されかねず「学問研究や大学の危機を招く」という声明を発表した。

 呼び掛け人は17日現在、名誉教授の久保富三夫氏や堀内秀雄氏ら教職員計21人。今後、呼び掛け人や賛同者らを増やし、法案反対への取り組みを強化していく。

 声明では、安保関連法案を「戦争法案」とし「安全保障どころか、日本を戦争に引きずり込む法案」と批判。法が成立し、日本が「戦争のできる国」になれば、国策遂行・戦争遂行のための研究・教育が強制されかねない▽卒業生を含む若者たちを戦場に送る耐え難いことが起きる恐れが高まる▽特に教育学部は、国策推進者として教え子を戦場に送り出す教師を育てる学部とされかねない―と指摘している。